ジェイゾロフト副作用報告

世界医薬品売り上げランキング(2005年)によると、抗鬱薬ジェイゾロフト(塩酸セルトラリン)は20位にあります。
http://www.utobrain.co.jp/news-release/2006/070300/
1990年にイギリスで、91年にはアメリカで承認された”ジェイゾロフト”は10数年を経た後、2007年7月7日本での販売が始まりました。
しかし、”ジェイソロフト”は、発売当初より多くの問題点を指摘されました。
日本での臨床試験の第三相試験で、他剤との優位さを証明できなかった”ジェイゾロフト”は、厚生労働省の指導の下、新発売の製品情報概要に「他剤より有効性は認められなかった」の文言を記載しなければなりませんでした。また、使用に当たっては、精神・神経領域の専門医の処方を求めました。
この文言の記載が、精神医学会の反発を招きました。曰く、「わざわざ他剤より有効性が少ないものを何故発売するのか。」と・・・
その為使用例は当初少なかったのですが、発売後半年が過ぎ、市販後調査結果も発表された現在では、一般の開業医も使用できるようになりました。
ジェイゾロフトの利点は、うつの再燃抑制効果と肝代謝酵素に対する影響が少ない点にあります。
従って、多剤併用患者の相互作用を惹起する事が少ないようです。
市販六ヶ月後の副作用報告で目に留まるのは、使用推定患者5万人の内下痢(40件)・悪心(33件)など胃腸障害(106件)の多さでしょう。その他、神経系障害90件、精神障害47件と続きます。
特に、重篤なものとして自殺企図・自殺既遂・自殺念慮自傷行動があり、これらには注意が払われるべきです。

他剤と比較すると、パキシルの方が効果は出やすい感はします。しかし、他剤との相互作用を考えた時は本剤に一部の利がありそうです。