2007-06-01から1ヶ月間の記事一覧

電子薬歴

薬局では、患者様のお薬の服用歴を残しています。患者様との対話の中で聞き取ったアレルギーや食事、また他に服用しているお薬(医療用、OTC)を記録として残す事で、お薬の相互作用や重複投与を未然に防ぎ、患者様の健康を守る事ができるからです。 以前まで…

「私」をもっとよく見て!・・認知症患者さんの伝えたい事

製薬会社のエーザイ・ファイザーが出している”ケアスタッフのためのアルツハイマー病ケアの要点”に認知症の患者さんが伝えたい事として”ある老婦人の手記”が掲載されています。 私が在宅医療を行っている患者様にも軽い認知の方がいますが、実際どんな想いで…

傾聴と非言語コミュニケーション

薬剤師は何をしてくれる人か? 「調剤と情報」4月号に東京SP研究会の佐伯晴子さんが”薬剤師があこがれの職業になる日”という記事を書かれています。http://www.jiho.co.jp/mag/cho/index.html (SPはSimmulated Patients:模擬患者の略で、医療面接の患者役を…

FLY DADDY FLY

”FLY DADDY FLY”は、 堤真一と岡田准一が共演した映画で、観客動員数は少なかったかもしれませんが、心に残る佳作です。 このなかに、”その向こうに見えるもの”という台詞がありました。この台詞は、今も私に問いかけます。 人は今を生きています。 ある人は…

臨床研修医制度の問題点

2004年4月から「臨床研修医制度」が必修化されました。これは昭和21年に導入されたインターン制度が、昭和43年公布施行された改正医師法によって廃止され、更にこの医師法が改正されてできたものです。 改正前の医師法では「医師は、免許を受けた後も、2年以…

心の声(老人性鬱症状)

”酸素飽和度97%、血圧137/87、左足に軽い浮腫、皮膚は潤いがあり、心音正常、食事もちゃんと摂れている。右下腿から膝にかけて放散痛あるも、現在の健康状態はまず良好と考えられる。” これが、私が現在居宅療養管理指導を行っている一人の患者様の医学的所…

”こうのとりのゆりかご”運用1ヶ月

昔から、「経済的貧困や社会的理由で子供を育てられない」故の”子供を捨てる”事例はたくさんあります。 五月に熊本で設置された”こうのとりのゆりかご”(別名:あかちゃんポスト)が、十日で運用1ヶ月を迎えました。 設置前、政府関係者(特に安倍首相)は、”…

エキスペリエンツ7

日本経済新聞社から出版されている堺屋一著「エキスペリエンツ7」は、一言で言えば”団塊の世代への応援歌”であり、地域社会活性化への処方箋かもしれません。 物語は、定年を迎える一人の銀行員の下に、”蕎麦屋”を営む学生時代の同級生の女性がやってきて、…

ノーフォールト 

「ノーフォールト」は、現役医師・岡井崇氏が、今日の医療における”医療危機”や医療問題を、大学病院の産婦人科での医療訴訟を題材にして私達に語りかけた小説です。しかしその素晴らしさは、氏自身の医師としての経験に裏打ちされた内容と、何よりも医療にか…

紙袋(・・・ヒトは見た目が9割・・・)

もう暫く前になりますが、NHKの”プロフェッショナル”で旭川赤十字病院の脳外科医:上山博康氏の放送を見ました。 上山医師は、年間300以上の手術をこなし失敗率1%以下という実績を誇りますが、私にはその実績よりそれを支える上山氏の信念にはるかに心を打たれました…

薬局薬剤師の仕事②

YOMIURI ONLINE:発言小町の”調剤薬局がうっとうしい”には、今尚多くの一般の方からの意見が書き込まれています。 http://komachi.yomiuri.co.jp/t/2007/0516/130073.htm?g=01 しかし、同時に薬剤師自らが発言し書き込む例も多くなりました。その中には「勤務…

調剤薬局がうっとうしい②・・・・医薬分業

前回、発言小町の”調剤薬局がうっとうしい”について、その”うっとうしい”理由を列挙しました。 http://d.hatena.ne.jp/tomoworkaholic/20070525 しかし、その発言が生じる理由の最大の原因は、一般の方々への医療制度や薬剤師の仕事に対する啓蒙活動不足です…