症例検討会

 薬剤服用歴管理記録簿、いわゆる薬歴をつける事の目的は、薬学的監視の観点から患者様が服用する多種のお薬について、副作用や相互作用の発生をチェックする事にあります。つまり薬によって与えるかもしれないリスクを未然に、または最小限に防ぐ為にあるわけです。
 その為には、薬歴を書く行為自体を基準化しシステム化する必要があります。その為の手法の一つがSOAP形式と言われるものです。

  1. S(Subjective Date):主観的情報(患者様が話した内容)
  2. O(Objective Date):客観的情報(検査値など客観的データ)
  3. A(Assesment):評価(SとO情報から薬剤師自らが分析・検討し、判断評価を行なう)
  4. P(Plan):計画(Aに基づいた具体的計画)

 これらを、患者様との対話の中から感じた問題ごとに整理して書き、時系列で追ってケア計画をたてる。これがPOS(Ploblem oriented system)と言われるものです。
 しかし、これだけでは果たしてケア計画が正しいのかどうかわかりません。その為に、多くの医療関係者の集まる場所で症例検討会という形で評価・検討してもらえば良いのではないかと思います。
 症例検討会にはそれ以外にも多くのメリットがあります。

  1. 症例をまとめる事で質の高い知識・技能を修得でき、結果患者様により良い医療を提供できるようになれます。
  2. 発表スキルを得る事で、いわゆるチーム医療の中で薬剤師が専門職として的確な意見を述べる事ができること、薬の専門職としての職能をアピールする事ができます。

 今回、7月21日(土)16:00〜18:00、神戸学院大学薬学部B号館 B307演習室で薬局薬剤師症例検討会を行ないます。
 参加希望の方は、3日前までに上町亜希子先生までメールもしくはFAX下さい。
 FAX:078-974-4749、メール&URL:http://homepage3.nifty.com/akika-pos-yakuzaishi/index.html#TOP
 これは”在宅”で治療されている患者様の為の”薬局”薬剤師が行なう症例検討会です。2011年には38万床ある療養病床が18万床まで減り在宅患者が増えると思われます。そのためには薬局薬剤師のスキルをあげる必要があります。そんな想いで症例検討会を開こうと考えています。