薬局薬剤師による症例検討会を終えて

 7月21日、「第1回薬局薬剤師による症例検討会」を無事に開催できました。予想を上回る参加者があったことは、開催に手を貸していただいた神戸学院大学薬学部の先生方のご尽力の賜物と、世話人として感謝するばかりです。
 実際自分達の薬局の患者様の症例を提供しそれをまとめてみた時、初めて薬局薬剤師が存在する意義を感じることが出来たのは、意外なほど新鮮な驚きでした。
 それは今回提供した2件の症例とも、来局より10年になる薬歴を振り返ってみたものだった事です。病院の入院患者ならそれほど長い間患者様に関わる事はありません。しかし、薬局の薬剤師だからこそ、患者様と長い間関わる事ができます。その時間の長さの中に、患者様との信頼関係やより親しい関係を作ることが出来ます。これこそが、本来薬剤師が地域に溶け込み、プライマリーケアに携わることの出来る所以だと思います。
 また反省点として、その長い関係ゆえに”患者様の疾患におけるターニングポイントを見過ごしてしまう”点が挙げられると思います。日々の業務に打ち込むあまり簡単に流してしまう服薬指導、これをこのような症例検討会をそれぞれの薬局で行い、振り返る事で、症状の悪化を見逃さないようにすれば、患者様にとってより良い医療が提供できるはずです。
 今できる事からコツコツと積み上げ、今までに無い薬局薬剤師の新しい可能性を示していければと思います。

PS:今回から”今日の一冊”として本の紹介を始めます。勿論、医療関連だけではありません。
 ということで今日は「財務3表一体理解法」(国貞克則著、朝日新書決算書がスラスラわかる 財務3表一体理解法 (朝日新書 44)
この本、実に会計の仕組みがわかりやすく書かれています。とくにキャッシュフロー決算書とPL,BSの関係が絶妙。渋井真帆著「あなたを変える稼ぎ力養成講座」よりお薦めです。日本経済新聞出版社から出ている「右脳でわかる会計力トレーニング」とあわせて読むと特に面白いと思います。ご一読を・・・