相対的品質と絶対的品質

  3/16日付の日本経済新聞:経済教室の記事には、“日本の持つ品質の呪縛”について書かれている。
 
 例えば、消費者がもつ家電が壊れたとする。
 韓国のサムスンは、常に部品を満載した車でメンテナンスが巡回し、故障の連絡を受けると、消費者の住居を概ね1時間以内で訪れ、機械を直してしまう。
 どこが悪いのか、故障原因は特定蓄積されず、次の製品開発には生かせない。
 
 日本なら機械は回収される。
 工場で調べ上げ、戻ってくるには1週間はかかるが、次の製品開発には生かされる。

 どちらが正しいのだろうか。
 しかし、少なくとも個々の消費者の立場に立てば、1時間以内に直ることの方に値打ちがありそうだ。
 
 日本製品の品質が世界最高峰である事は、世界中で認められている。
 しかし、それが個々の国の消費者にとって、真に求めているものかどうかはわからない。
 インドの低価格車“タタ”は、価格に見合う品質さえあればそれでよいという例かもしれない

 価格・その時の必要性、そういったものに見合う“相対的品質”と日本企業が求める“絶対的品質”。
 日本企業の低迷は、実はこういったものに起因しているのか知れない。

 さて、薬剤師・薬局である。
 
 はたして、どちらを選ぶべきなのだろうか?
 顧客は”何”を、そして”どこまで”を求めているのだろうか?

 チェーンではない個店薬局の経営者は、そんな事を考えている。