コンパッショネートユース(CU制度)

 重度の病気で他に治療法がない患者に対し、海外で承認されていて国内で未承認の医薬品を提供するする制度を「コンパッショネートユース」という。

 この制度は、アメリカ、ヨーロッパ(EU)等では既に導入されており、がんなどが進行し、新薬の審査・承認を待てない患者に投薬ができるようにすることを狙いとしてたもので、ドラッグラグへの解消策とも位置付けられる。

 しかし、従来こうした薬剤を使用する場合は、薬剤のみならず、検査や治療に必要な費用も全て自己負担になっていた。
 そこで、今回の場合は、この治療を受ける患者の経済的負担を軽減するため、保険診療保険外診療を併用する「混合診療」を新制度に一部適用することも検討されている。
 「混合診療」は、国内では原則禁止になっており、これが認められると、薬を買うことのできる裕福な人のみが、よりよい医療を受ける事が出来る事になりかねない。
 貧富の差が、医療の格差を生みだす事になるのなら、それは果たして許される行為なのだろうか。

 答えはどこにあるのだろう。