タミフル緊急安全性情報

タミフルについて、異常行動との因果関係は不明であるものの緊急安全性情報が出ました。
現物は下記のURLで見てください。。
http://www.chugai-pharm.co.jp/hc/di/scholar/item/drug_data/news/2007/tam070301/pdf/tam.pdf?cPanelId=2900003
緊急安全性情報(ドクターレター)というのは、重大な副作用など緊急を要する情報を、厚生労働省の指示により製薬企業が作成・4週間以内に直接医師・薬剤師に配布するもので、イエローペーパーとも呼ばれます。
厚生労働省のHPには過去の情報も掲載されています。
http://www1.mhlw.go.jp/kinkyu/iyaku_j/iyaku_j.html
今回の10歳以上未成年者へのタミフル使用原則禁忌は、原因がなんであろうと、事例がある以上適正な処置でしょう。
しかし、今後タミフル服用が無くなっても異常行動が起こる可能性が無くなる訳ではありません。インフルエンザそのものにも起こす可能性があるからです。従って、インフルエンザに罹患なさった未成年のお子様を持つ家族の方には、ぜひお子様に注意してあげてください。
また、一部報道にはタミフル(リン酸オセミタミビル)代替薬として「リレンザ」(ザナミビル水和物)があると言われています。しかし、製造量が少ない為今期の在庫は品薄になっているのが現状です。
インフルエンザは小さなお子達には高熱によるせん妄や、脳炎が生じたりする危険性も高くなりますが、10代以上の未成年者への危険性は概して低くなります。そういった疾患である事をよくご認識ください。
私は今回の異常行動における行政への不信は、医療関係者が持っている知識・情報と患者様・報道機関の持つ情報の乖離、情報の非対称性が根底にあると考えています。
「最終的にはタミフルリレンザの服用をする、しないは患者様の判断。」ではあるのでしょうが、その判断をする為の正確な情報・知識を提供するのが医療関係者の責務だと考えます。