「いのちと向き合う春」を見て。

同級生だった友達が最後に企画した放送が3月20日放映されました。
それは“ABCこども未来プロジェクト”「いのちと向き合う春。」
昨年51歳の若さで逝って早1年。
番組を見ていると、プロジェクトに託した彼の“いのち”への想いは、しっかりと後輩へと引き継がれ、視聴者に伝えられていたように感じました。。
生前、彼は自らのガンを告白し、またその治療の過程の中で感じた、ガン患者としての医療への想いを、番組で自ら語っていた事が忘れられません。
最期まで“生きる”という事に彼は前向きでした。生前に交わしたメールの中にも、必ず病気と闘って勝ち、生還すると書き込まれていました。
番組の中でも、“夜回り先生水谷修氏他パネラーと高校生の対話という形で、いじめや自殺の無意味さを語っていました。
特に、難病と闘う少年と父母の息子への想い、「ただ普通に生きている事の大切さ」が語られた時に、番組へ出演していた子供達の顔つきが変わったのが印象的でした。
最期まで病気と闘う生き方がある反面、残された命を痛みを抑えながら自分らしく生きようとする生き方もあります。
その生き方に寄り添う医療を“看取りの医療”とし、“おかえりなさいプロジェクト”「あなたのおうちにかえろう」を展開する医師:桜井 隆氏も、彼の同窓生に当たります。
櫻井医師は、病気と闘う生き方を“ハードランディング”とするなら、静かに最期を迎える生き方を“ソフトランディング”となぞらえ、患者の傍らで静かに寄り添う医療を行っています。
患者それぞれに、自分自身が考える“生き方”があります。私は、医療はただ患者様自らが想う生き方に寄り添うべきであると思っています。
病気と闘う生き方も、共存する生き方もそれぞれに等しく正しい、患者様と対話しながら個々の望む医療が実践できる世の中でありたいと願っています