豚インフルエンザ

 メキシコで発生したインフルエンザは25日現在、現地で1324人の感染者を生じさせ、その内死亡者は81人に達していると発表されています。また、アメリカ・ニュージーランドでも感染が確認されています。
 これを受け、WHOは緊急委員会を開き、”国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態”と認定したものの、警告レベルはフェーズ3のままでした。

 警告レベルというのは、感染についての警戒レベルの事で、通常6段階に分けられます。
 フェーズ6がいわゆる”パンデミック(感染爆発)”を指し、現在鳥インフルエンザH5N1も同じフェーズ3にあたります。具体的には”新しい亜型インフルエンザによる動物から人間への感染が確認された状況、但し密接な接触を除く人から人への感染はない状況”という事になります。
 現在の感染の広がり具合から考えると、すでに人から人への感染が広範囲に認められますのでフェーズ4、もしくは5でもおかしくはありません。

 問題になる点の一つは、これが強毒性か弱毒性かという問題でしょうが、現在の報道状況だけから考えると、強毒性ではないように思えます。
 これは疑問点にもなるのですが、なぜメキシコでは死亡率6%でアメリカは0です。通常H1N1はインフルエンザA型・人畜共通感染症で、主に呼吸器のみに障害が限定されます。それゆえ、個人的にはH5N1のような恐れを抱いてはいないのです。
 また、これがH5N1のような、人が今まで感染した経験のないインフルエンザではなく、H1N1といういままでにも経験したインフルエンザである事を考えると、抗ウィルス薬であるリレンザタミフルが効果があると考えられます。
 ただ、いままでに経験したとはいっても新型のH1N1なので、過去のものとは同一視はできません。
 状況を注意深く観察し続けなけれなりませんが、恐怖をあおる報道に動じる事はありません。
 感染は飛沫感染ですから、マスクをつけ、うがい・手洗いを励行することで感染は高い確率で防げます。
 ただし、感染の潜伏期間は1〜3日で、その間に接触した場合は感染する可能性が高くなります。

 参考になるサイトを紹介します。
  国立感染症研究所豚インフルエンザについて”
     http://idsc.nih.go.jp/disease/swine_influenza/2009who/09who04.html